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内容説明
「ひとつの日本」というイメージを支えてきた様々な仕掛けを解体し、多様な日本像・東北像を浮かび上がらせてきた著者の新たなる第一歩。
目次
第1章 東北から日本を開くために(東北学/いくつもの日本を抱いて;日本像の転換をもとめて;森を喰らう文化/谷を占める文化)
第2章 東北、歩行と思索のなかで(川の記憶、一枚の名所絵図から;雑穀と炭焼きのムラにて;北へ/北からの比較民俗学へ;縄文文化と現代;北東北学は可能か;聞き書き、物語と歴史のはざまに;内なる異文化への誘い)
第3章 方法としての地域へ(いま、故郷はどこにあるか;いま、地域はどこにあるか;方法としての地域は可能か)
著者等紹介
赤坂憲雄[アカサカノリオ]
1953年東京生まれ。東京大学文学部卒業。東北芸術工科大学大学院長、同東北文化研究センター所長。福島県立博物館館長。1999年、責任編集による『東北学』(作品社)を創刊。現在は、『季刊東北学』(柏書房)として刊行が続いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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うえ
6
「たくさんの民俗分布地図がつくられ、さまざまに「地域差」があきらかにされてきたが、しかし、それが民俗学の内部にあって「地域性」の探求へと展開していったかといえば、いささか心もとない気がする。民俗地図のほとんどは、「何をどう表現するのかわからないままの地図化」に留まり、それゆえに研究者があまり利用していないという現実があることは、宮田(登)が指摘していたところでもあった。問われるべきはおそらく、十以上の要素を重ねるといった数量の問題ではなく、方法的な理念にかかわる問題ではなかったか。」2022/08/14